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四、前田屋いろいろ

02_前田が感じたズレについて

まず、ズレの話をさせてください。

大きくは2つあるのですが、1つ目は仕事のスタイルのズレです。

前田がプロデューサーとして最も大切にしているのは「情報」の純度です。通常の情報の流れは「クライアント ⇄ 広告代理店 ⇄ 制作会社(プロデューサー) ⇄ 各クリエイティブスタッフ」だと思います。最終アウトプットである広告表現を任されるべきプロデューサーにとって、上流からの情報の純度こそが、仕事の精度を高める重要な要素となります。

プロデューサーとして各クリエイティブスタッフへ、情報の精度を高く、きちんと翻訳して伝えられるかどうか、が本質だからです。そして、情報の純度や精度が高いかどうかを見極められるのは、数々のアウトプットを経験しているプロデューサーだからできることであって、前田は川をなるべく遡上して、常に上流へ情報を取りに行くことを心がけています。それが自ずと上流とのコミュニケーションを生み出し、仕事の依頼や相談が多くなっている理由の一つであり、あのころに見ていたプロデューサーとは違う、前田の個性になってきた気がします。

そんなところまで首を突っ込むの? と言われることもありますが、正しい情報がないと制作準備のスタッフィングでも計算が狂ってしまうので、自分から情報を集めにいくことは、とても大切なことだと思っています。具体的には、最近のクリンスイの仕事が分かりやすくて、アドタイで記事にしてもらいましたので、是非読んでみてください。

水川あさみさんが「水博士」に、3年越しで完成したクリンスイのブランドCM



そしてもう1つのズレ。

クライアント&広告代理店(!?)が考えているであろうプロデューサー像とのズレです。

某広告代理店経由で仕事をした際、の制作費の話です。事後見積もりの段階で、「プロデューサー費は一律〇〇円と決まっています」と言われました。なぜプロデューサーだけ下げれれるのか?耳を疑いましたが、これはそもそも仕事の内容を軽視されているのではないか、、、とも感じました。アウトプットの責任者であるプロデューサーの費用が、その人の能力や仕事量に関わらず、一律で決まってしまうというのは、夢も希望もない話です(泣)。

結局のところ、プロデューサーという職種(人種)が正しく理解されておらず、ゴルフや酒席の接待や営業で仕事を生み出すことが、役割だと思われてしまっているのでは…と残念な気持ちになりました。もしそれらが、プロデューサーの重要な仕事だとすると、前田は相当ズレているかも(笑)。この二つのズレにはうすうす気づいてはいたけど、そろそろ声に出して伝えていかないと、自分が思うプロデューサーを目指す制作が絶滅してしまうのではないかと、、危機感を持ってしまいました。

(前田屋 目黒駅前店)

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