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四、前田屋いろいろ

06_これからのプロデューサーの領域

制作部という仕事は、全ジャンルのスタッフと関わり、全工程を見てきています。作る楽しさ、完成物の喜びが大きいのは全てに関わっているからでしょう。前田屋では、できるだけスタッフを集めて、スタッフ打ち上げで焼きたてのピザを囲みます(笑)。逆も然り、仕事量は膨大で関わる時間も長いので、うまくいかなかったときの無念さも大きい。では、楽しさを確実に得るためにはプロデューサーはどうすれば良いのか?

大きくいうと、プロデューサーの役割は「クリエイティブの環境づくり」です。つまり、クライアントはもちろん、スタッフ対しても「この道で進みましょう」と言えるところまで制作環境を整えることです。

あらゆる段階で、「大丈夫」と思えないときは「逆算クリエイティブ」や「オリエンが9割」に立ち戻り、自分でコンセプトや企画のたたき案を作ったり、クライアントと向き合うことで課題を明確にし、「これでクリエイティブの制作に移っても大丈夫」というところまで持っていく。これが、これからのプロデューサーに求められる領域になってくると思います。

アウトプットの責任者はインプットがないと成り立ちません。クリエイティブスタッフへの発注までに、環境をイメージすることも「プロデュース」です。

本当は伝わりやすい新しい肩書きをつけたいくらいですが、これができるのは細部の力を知っている「制作」出身であり「制作プロデューサー」ではないと難しいと思います。

前田もここ数年で、ようやく考えを整理できるようになってきたレベルですが、各クリエイティブスタッフに発注するときは、「みなさん!ここまでの環境を整えました。その中で暴れてくださいw」と思っています。クリエイティブ力を存分に発揮してもらうためには、プロデューサーはできるだけ環境を整えるしかないのです。

(ピザ屋の領域も補足説明)

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